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「takt op.Destiny (タクトオーパス)」の評価

D2 と呼ばれる怪物に対して、音楽の力で戦う「ムジカート」と「コンダクター」。 予期せずムジカートとコンダクターになってしまった主人公たちが、戦いと陰謀に巻き込まれながら、望む世界を実現するため、共に進んでいく姿を描く物語。

見てもらいたい度:❤️❤️❤️❤️➖

オススメ・ポイント

良い意味でハリウッド映画的な脚本が抜群に良いと思います。

音楽をテーマにしたアニメで、いろんな人の音楽への想いや情熱を感じられるエピソードが沢山出てきます。 主役はもちろん、端役も含めた登場人物それぞれに魅力があり、個々のエピソードで印象に残る表情や行動、言葉を残していきます

60年代、70年代のアメリカを感じさせる、おおらかで少しのんびりした佇まいの風景や人物の描写が素敵でした。 そして、その中で繰り広げられる戦いのシーンはスリリングで美しく、切れ味の鋭い動きで迫力があります。 攻撃の手段も、砲撃、銃撃、剣撃、拳撃と多彩、動きもシチュエーションもワンパターンとは無縁で、飽きることがありません。

本作の柱となる設定の「ムジカート」のキャラも個性豊かで、それぞれがとても魅力的です。 私は、天国ちゃん地獄ちゃんにビビって、ワルキューレちゃんにはキュンキュンきて、タイタンたんマジ天使!という感じでした。 それぞれのムジカートの物語も、個別に観てみたいと思わせます。

 

オススメの回

第一話「指揮-Creed-」です。

この第一話を観れば、もうその後の視聴は決定!のキャッチーな回。


最初はコミカル路線で入りながら、最後にタクトの決死の表情と、コゼットの出てくる回想のカットで、これがただの面白アニメじゃないことが示されます

タクトが廃工場で弾くピアノも美しく、なぜこの曲だったのかも後になって効いてくる、実に素晴らしい演出でした。

 

※この後ネタバレしまくりです。

 

「takt op.Destiny (タクトオーパス)」の感想


愛・悲劇・情熱

第二話「音楽-Reincarnation-」で、コゼットのタクトへの愛、アンナさんのタクトとコゼット二人への愛、タクトの音楽への情熱が丁寧に描かれ、その愛情に包まれた平穏な生活に、観ているこちらは気持ちよく惹き込まれていきます。 それだけに、その後に起きる悲劇に大きなショックを感じ、皆の気持ちにお構いなしにその世界が破壊されてしまったことへの怒りや悲しさが、強烈に迫ってきます。

一話と二話でこのアニメは終わってもよかったかもしれない。その後がダメだったという意味ではなく、この2つのエピソードには見るべきところ、感じるところが十分すぎるほど詰まっている、そんな風に思うのです。

 

タクトの心の内

主人公のタクトは、誰にも迎合せず、屈することのない心の強さを持っているところが魅力です。 自分の気持ちに正直で、かといって他人に何かを押し付けることはありません。 そして、最初から最後まで全く素直じゃない。 それもあって、タクトのコゼットへの気持ちは、あからさまにはっきりと描かれることはありません。

でも、そこがいいんですよね。 第六話「朝陽-Rooster-」で、ピアノを弾いてる後ろにコゼットの影を感じるところとか、第八話「運命-Cosette-」でのタクトがうわ言で言う『そこに居たのか…』とか、一話で弾いた「悲愴」とかに、その気持ちはしっかりと感じられました。

コゼットの身に起きたことは悲しい出来事だけれど、タクトが一切メソメソせず、その想いを心の内に秘めているところが、悲劇を安っぽくせず、その悲しさをより一層深く感じさせてくれます。

 

レニー師匠


強くて優しくて、オネエ言葉なレニー師匠は、魅力に溢れた脇役の筆頭。 義理堅く、正義感が強く、組織の中で一匹狼的立ち位置にいるところもカッコいいです。

相棒のムジカート、タイタンたんとの絆も丹念に描かれていて、第十話「師弟-Lenny-」で見せた二人の約束は、このアニメのハイライトの一つです。 レニー師匠が亡くなってからはタイタンたんのキャラも変わってしまい、それまで見せていた明るさと無邪気さの裏にあったであろう覚悟や悲壮感を思わずにいられませんでした。

もっともっと知りたくなる魅力を持つこのコンビ、レニー師匠とタイタンたんを主役としたストーリーも観てみたいです。

 

残念変態おじさん

ニューヨーク・シンフォニカのトップであるザーガンのことは「変態おじさん」と呼ばせてもらいます。 このアニメで残念なのが、この変態おじさんの策謀や決意に説得力を感じない点です。

世界を救おうとする結論に至った経緯も「は?なんで???」だし、やろうとしてることも「それで救えるの?」と、全然納得いきません。 説得力がないせいで、変な石に手を貫かれて悦んでるただの変態にしか見えず、この人には怖さも哀しさも全く感じられませんでした。 これじゃあ、この人に尽くしてきた天国ちゃんと地獄ちゃんも浮かばれませんし、命を削って止めに来たタクトと運命ちゃんにはいい迷惑というものです。

 

オープニングとエンディング

コゼットと運命ちゃんとタクトがメインで、アニメのあらすじを描くオープニングは、主題歌のドラマチックな展開と、歌詞や絵、動きとのシンクロ具合が素晴らしく、何度も繰り返し観てしまうほどです。 元気なコゼットの姿から始まるこのオープニングアニメは、これだけで一つの物語ですね。

エンディングは誰かの夢なのか願望なのか、はたまた幸せだった頃の思い出か、第七話まではそのような絵でしたが、第八話からはコゼットが運命ちゃんに変わり、アンナさんも吹っ切れたような表情になったりと、本編の内容と合わせたような変化になっていて、泣かせる演出がいっぱいなのです。


アニメのほぼ全てを語っているような、このオープニングとエンディングがとても好きです。

 

運命ちゃん

天然で、タクトと似た強情で意地っ張りな性格の運命ちゃん。 最初は機械人形的だった性格も、物語が進むにつれて人間味がどんどん増してきます。 第八話「運命-Cosette-」でタクトやアンナさんに「運命」と呼ばれたときの反応などには、あまり表に出さない心の内が見えて、とてもいじらしく感じました。

最終話「託人-Hope-」では、拳で語る運命ちゃんのアツさにシビレました。 肉弾戦の中でのセリフが拳の一撃一撃とともに説得力を増し、運命ちゃんの真っ直ぐな気持ちがストレートに刻み込まれました。

最後までタクトと言い合いをし、憎まれ口をたたきながら、最後に見せた泣き顔…。ほんとうに強情っぱりなんだから。

 

「takt op.Destiny (タクトオーパス)」の関連リンク

  • Wikipedia : takt op.
  • TVアニメ『takt op.Destiny』公式サイト(タクトオーパス)
  • takt op.(タクトオーパス)公式ポータルサイト
  •  

     

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