目次

 

「海賊王女」の評価と感想:最初から最後まで翻弄され続けた主人公が、唐突に世界の選択をする物語


「海賊王女」の評価

亡き父の願いと謎の答えを求めて、幼馴染の最強剣士たちと共に旅に出る物語。

見てもらいたい度:❤️❤️❤️➖➖

オススメ・ポイント

主人公フェナの正体や生い立ちをはじめ、様々な登場人物、真田家の老師、紫檀、イギリス将校アベルの思惑や真意、フェナの父の残した石、「エデン」という場所に何が待つのかなど、様々な謎がストーリーを引っ張っていきます。

真田家忍者軍団が愉快で優しくてカッコいいです。 第1話「記憶」で枯れ木の上に勢ぞろいするシーンにはゾクゾクしました。 戦闘アクションも痛快で見応えがあります。 普段はおちゃらけている双子が戦いの中ではキリッとするところや、朴訥とした喋りで語る真樺の説得力など、それぞれのキャラもしっかり立っています。

映像は文句なく美しいです! 人物はもちろん、絵画のような風景、迫力のある戦闘シーン、第6話「混乱の蒼い船」での炸裂弾の破壊力の圧巻の描写など見どころ満載です。

オススメの回

どんなもんかな?と味見するなら、第3話「バルバラル」をお薦めします。

旅の始まりのワクワク感、コミカルな面、戦闘の迫力など、いろいろな魅力をライトに楽しめます。

※この後ネタバレあります。

 

「海賊王女」の感想

とにかく、最終話での巫女でした宣言が唐突すぎる印象です。

第4話「石の謎」での夢のお告げとか、第5話「座標」での採掘場でのフェナの豹変ぶりとか、この世ならざる雰囲気は出してたけど、"世界をこのまま存続させるかリセットしてやり直すかの選択をする巫女でした"、はちょっとぶっ飛び過ぎてて受け止めきれません。 フェナの『世界を壊す?残す?何を言ってるの?』に、そりゃこっちのセリフだよ!とツッコんでしまいました。

 

「海賊王女」の関連リンク

  • Wikipedia:海賊王女
  • オリジナルアニメーション『海賊王女』公式サイト


  •  

    「逆転世界ノ電池少女」の評価と感想:しかし勝者は結局ホストアニメ

    「逆転世界ノ電池少女」の評価だっ!

    大戦に勝利した異世界の「真国日本」が侵略してきた! やつらは、サブカルを堕落した文化と決めつけて弾圧しやがる! そんな中、秘密結社「アラハバキ」は、電池少女を乗せたロボ兵器「ガランドール」で立ち向かってゆくのだ!

    守れ!我らがサブカル文化!戦え!僕らの電池少女!

    見てもらいたい度:❤️‍🔥❤️‍🔥❤️‍🔥➖➖

    オススメ・ポイントだっ!

    オタクの「好き」、本気の「好き」を肯定し、そのときめきをエネルギーに戦う設定に燃えてくる!主人公たちに自然と感情移入しちまうぜっ!

    タイトルが2話ずつ対になっていて、面白い! 特に冒頭2話と最終2話の対は実に味わい深かった!

    電池少女のちびキャラも可愛い!萌えるぜ!

    オススメの回だー!

    ズバリ!10話「見たか!(裏切りの)大逆転!」だっ!

    「現実逃避だ」「空想に浸っていても現実の問題が解決することはない」というハヤテに対して、あっけらかんと「空想は魂のエネルギー、それがなければ現実とも闘えないでしょ」と言い放つリンちゃんがアツいぜっ!


    ※このあとネタバレあります。

     

    「逆転世界ノ電池少女」の感想だっ!

    本作は、好きなものに対する情熱を肯定する物語だが、それに耽溺することを肯定するものではないことは肝に銘じておくべきだ。

    主役であり、最終的に勝者となったのはホストであることを忘れてはならない。 作中の大勢のオタクモブたちを見よ。電池少女には相手にされず、ガランドールにも乗せてもらえず、幼女に自転車漕がされるだけ…。 好きというだけでは主役にはなれない。 好きという情熱をエネルギーとして現実に向き合わなければ何も得られないのだ!

    今こそ目を覚ませっ!君の中の何かをどうにかこうにかするんだ!そして、今こそ、なにがしかをどうにかして逆転しようっ!

     

    「逆転世界ノ電池少女」の関連リンクだっ!

  • Wikipedia 「逆転世界ノ電池少女」
  • TVアニメ「逆転世界ノ電池少女」公式サイト
  •  

     

    「終末のワルキューレ」の評価と感想:人に歴史ありアニメ

    「終末のワルキューレ」の評価

    ワルキューレが選出する人類を代表する英傑たち。彼らが神々との闘いに勝利できれば人類は滅亡を免れるという、人類存亡を賭けたラグナロク(最終闘争)を描く物語。

    見てもらいたい度:❤️❤️❤️➖➖

    オススメ・ポイント

    神 vs. 人間の一騎打ちという設定だけでもう面白い。人類代表として誰が出るのか?対する神は?人類はどんな闘いを見せるのか?と興味が尽きません。

    そのままでは人間が勝てるわけはなく、ワルキューレの体を神器として神に対抗するという設定となっていて、闘いの構図は「人間とワルキューレ vs. 神」というかたちです。 なぜワルキューレが人間に肩入れするのか、ワルキューレとはどういう存在なのかにも興味をひかれます。

    闘いそのものと同じぐらい、あるいはそれより長い時間をかけて、その神や人物の過去と人となりを描いていきます。5話ではアダムとゼウスの入場だけで一話丸々使ってしまうほど。過去の人生と神との闘いを通して、人の命をかけることのロマンを描いていると感じました。

    オススメの回

    第7話「楽園追放」です。

    過去の逸話でのアダムの漢っぷりにしびれます。さすがは人類の祖!この人の子孫でよかった!

     

    「終末のワルキューレ」の関連リンク

  • Wikipedia 「終末のワルキューレ」
  • アニメ『終末のワルキューレ』公式サイト
  • 原作漫画「終末のワルキューレ」
  •  

     

    「真の仲間じゃないと勇者のパーティーを追い出されたので、辺境でスローライフすることにしました」の評価と感想:前フリ濃厚イチャつきアニメ

    「真の仲間じゃないと勇者のパーティーを追い出されたので、辺境でスローライフすることにしました」の評価

    勇者のパーティーを追い出された主人公が、正体を隠して辺境の地でひっそり、のんびり暮らそうとしたけれど… という物語。

    見てもらいたい度:❤️❤️❤️➖➖

    オススメ・ポイント

    神から与えられる「加護」という力により、望まぬまま勇者となってしまう(させられてしまう)という新しい勇者像で、与えられた役目とその人自身の意志との葛藤を描く点が新鮮に感じました。タイトルから受ける印象とは違う硬派な主題が流れていることに、良い意味で裏切られた思いです。

    ヒロインの、押しかけ女房リット、妹勇者ルーティ、下着びっしょりティセがとにかく可愛い。

    主人公とリットとのイチャイチャシーンは完全に18禁。これはやり過ぎ(そういう意味じゃなくて)、マイナスポイント。

    オススメの回

    第10話 「これは勇者を救う物語」です。

    主人公とリットの不自然なまでのイチャイチャシーンも、全然スローライフじゃないじゃん!?という麻薬がらみの流血事件も、全てこの回のための前フリだったという、ある種のカタストロフィを感じる回です。

    第8話で主人公とリットが真っ裸でお風呂でイチャイチャするシーンは、いったい何を見せられているのか、何だこのアニメ、と思ってましたが、それがこの回の勇者ルーティのお風呂での独白に結びつくとは!正直驚きました。このアニメの好感度爆上がりです。

     

    ※この後ネタバレありです

     

    「真の仲間(長いから省略」の感想

    与えられた「加護」は、現実世界で言えば才能、あるいは会社や学校、社会や家族から暗黙のうちに与えられている役目のメタファーであり、人が持つ意志、自分がやりたいこと、願うこととのミスマッチや葛藤を、この物語は表現していると感じました。

    その意味で、最終回でルーティが勇者の加護を克服し、自分の意志に沿う生き方を選ぶ結びは、『強いから勇者じゃなく、人々に共に闘う勇気を与えるから勇者』という言葉と共に、現代を生きる私達への希望のメッセージと受け取りました。

     

    「真仲」の関連リンク

  • Wikipedia 「真仲」
  • TVアニメ「真仲」公式サイト
  • コミックス「真の仲間じゃないと勇者のパーティーを追い出されたので、辺境でスローライフすることにしました」作品情報|少年エース
  •  

     

    「体操ザムライ」の評価と感想:血の汗は流さない現代のスポ根アニメ

    「体操ザムライ」の評価

    一度は引退を決意した体操選手が、娘のため、自分のため、復活を賭けて奮闘する物語。

    2021年秋は再放送でした。

    見てもらいたい度:❤️❤️❤️➖➖

    オススメ・ポイント

    いわゆるスポ根ものですが、根性、熱血よりも、「何を目指して、何のためにやるのか」を、主人公、レオ、鉄男それぞれで描いていくところが見どころです。

    出てくるキャラが皆優しくて憎めないところも、気持ちよく見れるポイントでした。

    オススメの回

    第6話「親子ザムライ」です。

    娘ちゃんのいじらしさと、娘を心配する主人公のあたふた具合、そして周りの人の優しさが、応援する気持ち、それに応える気持ちの大事さを教えてくれます。

     

    ※この先ネタバレあります。

     

    「体操ザムライ」の感想

    終盤で、レオが急に主人公の体操を見ようとしなくなった理由の描写が足りず、それまでのレオのキャラとのギャップがありすぎて不自然に感じた点が残念でした。

    鉄男が主人公に突っかかる理由の直接的な描写はなく、最終回での涙ですべてを語るという演出がニクいです。

     

    「体操ザムライ」の関連リンク

  • Wikipedia 「体操ザムライ」
  • TVアニメ「体操ザムライ」公式サイト
  •  

     

    「テスラノート」の評価と感想:テスラの技術と 3D は人類にはまだ早かったアニメ

    「テスラノート」の評価

    かの天才発明家テスラがその発明のすべてを記録した水晶の数々、通称”テスラの欠片”には、世界を変えるほどの技術が詰め込まれていた。 その欠片をめぐって暗躍するスパイたちを描く物語。

    見てもらいたい度:❤️❤️➖➖➖

    オススメ・ポイント

    テスラの欠片を狙う陣営の三つ巴の策謀、闘いが見どころです。

    牡丹ちゃんは少女くノ一ですが、「くノ一もの」にありがちなドロドロな展開はなく、牡丹ちゃんのはつらつとしたキャラのおかげもあって、爽やかで痛快な作品になっています。

    作画は 3D が主です。3D と聞くと、2021年冬アニメの、あの「EX-ARM」の再来か!?と緊張が走りますが、「EX-ARM」ほどの衝撃はなく、キャラの目の焦点も合ってるし、まずまずといったところでした。 でも、終盤にかけてだんだんキャラが 2D になることが増えて、ああ、3D もここまでか、もう頑張れないのか、と、ストーリーとは別のところでハラハラ・ドキドキしてしまいました

    オススメの回

    第6話 「三つ巴」についての考察です。

    三陣営の正に三つ巴の争いと、激おこイライラしてる牡丹ちゃんの可愛さを楽しめます。

     

    ※この先ネタバレあります

     

    「テスラノート」の感想

    終盤にかけてキャラが 2D になりがちになって、それでもなんとか踏ん張ってたのですが、最終回ではとうとう力尽きたらしく、2D どころか一部止め絵で音だけの描写になるという、アニメーションでさえなくなってしまったのが残念でした。

    第8話お母さんが日記を書いてるシーンに出てくる模型がウォーデンクリフ・タワーだったり、テスラの欠片が、超小型テスラコイルに見た目が似てたりと、テスラ・オタクの心をくすぐるシーンがありましたが、もうちょっとテスラエピソードが欲しかったです。

    「テスラノート」の関連リンク

  • Wikipedia テスラノート
  • TVアニメ『テスラノート』公式サイト
  • コミック「テスラノート」 原作/西田征史 久保忠佳 漫画/三宮宏太
  •  

     

    「やくならマグカップも 二番窯」2期の評価と感想:土も構成もよく練られてるアニメ

    「やくならマグカップも 二番窯」2期の評価

    1期同様、Aパートがアニメ本編、Bパートがメインキャラ声優さんたちの女子会実写パート。

    アニメ本編は1期の続きで、主人公の創作の過程を中心に、周りの人々の創作への情熱、悩み、そして友情と家族愛を、15分という短尺で見事に描きます

    1期の感想は別記事で書きました。

    見てもらいたい度:❤️❤️❤️❤️➖

    オススメ・ポイント

    メインキャラ4人、主人公のお父さん、そして十子先輩のおじいさん、それぞれの心情、優しさや迷いが、余すことなく丁寧に描かれています。 新キャラや一見さんキャラも、どのキャラも全てが必要で、それぞれが大切な言葉を残していくという、よく練られた構成に感嘆しました。

    オススメの回

    第8話 「ろくろびより」です。

    一見さんキャラのいい昔話で、十子先輩とおじいさんの関係が変化するお話。どう変わったかは次の9話で。これは泣きます。

    行き過ぎた承認欲求はよくないけど、やはり認めてもらえることは大事、創作の栄養になるということを感じさせます。

    久々梨ちゃんの独白も、いつもは明るい能天気系キャラだけに刺さりました。

     

    「やくならマグカップも」2期の関連リンク

  • Wikipedis 「やくならマグカップも」
  • TVアニメ&実写『やくならマグカップも 二番窯』
  •